155 白川英樹博士による特別授業

10月12日、本校で2000年にノーベル化学賞を受賞した筑波大学名誉教授の白川英樹博士による特別授業が行われ、文理進学科の1年生60人が授業を受けました。

白川先生は、電気を通すプラスチックを開発したとして、ノーベル化学賞を受賞していますが、植物図鑑を見て実物を探し回った幼少時代の思い出も語り、「好奇心や自然から得た学びがその後の研究に生かされた」と振り返っていました。また、中学生のころ、ビニール製の風呂敷で弁当箱を包んだ際、弁当箱の熱でビニールが伸びてしまった経験が、プラスチックや高分子の研究の道を志すきっかけになったとも説明されていました。その上で「発見のチャンスは常に身の回りにあるので、それが実を結ぶかどうかは、幅広い教養や深い専門性を持ち合わせているかどうかにかかっている」と話し、生徒たちに勉学に励むよう、アドバイスをしてくださいました。また、ノーベル賞の受賞につながった電気を通すプラスチックの開発は、偶然の失敗が常識を覆す画期的な発見になったとも話してくださり、失敗を追究する姿勢が大切だと強調されていました。

先生は、生徒たちからの質問にも丁寧に応えてくださいました。授業後生徒たちは「失敗を恐れずに自分の可能性を広げていきたい」「先生がおっしゃっていた「よく観察する」「よく記録する」「よく調べる」「よく考える」この4つを心がけてやっていきたい」「予想外の結果が出たとしてもそこから新たな発見があるかもしれないということを考えながら色々な学習に取り組んでいきたい」「『失敗』や『誤り』を間違いで済ませず、成功に導く能力『Serendipity』が必要である」と仰ってくださったことに感銘を受け、勝手に失敗が成功になるのではなく、自分で導いて成功にしたい」等の感想をもったようです。

今後の生徒たちの学校生活がますます楽しみになりました。素晴らしい特別授業をありがとうございました。

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